山梨県で事業をしている中小企業・個人事業主が、2026-11-02 時点で県の公式ページから「いま申請の窓口が開いている」と確認できた県の補助金は、医療機器関連の展示会出展、高効率省エネ設備の導入の2つです。このほか、第三者所有(PPA・リース)で再エネ設備を入れる枠が11月27日まで開いていますが、こちらは設備を提供する事業者が申請する制度です。この記事では、山梨県独自の補助金と国の制度の違い、申請の順番、不採択になりやすい点、そして募集が終わった制度の「次の見通し」を整理します。

先にお断りしておきます。国の補助金(小規模事業者持続化補助金など)は、今回、中小企業庁の公式ページを開いて金額や締切を確認できませんでした。確認できていない数字は書かない方針なので、国の制度の金額・日程は載せていません。国の制度との違いは、山梨県の公式ページに書かれている範囲で説明します。

山梨県独自の補助金は、国の制度と何が違うのか

山梨県の公式ページを読むと、県の制度には国の公募とは違う特徴が3つあります(いずれも2026-11-02 時点の記載)。

  • 「県内に拠点がある」ことが前提:医療機器関連の補助金は、県内に本店・製造拠点・研究開発拠点のいずれかを持つ企業が対象です。高効率化省エネ設備の補助金も「県内に事業所を有する事業者」が対象です。
  • 入口の条件が付く:賃金アップの補助金は「豊かさ共創スリーアップ実践企業」の認証(申請時は取得見込みでも可)が条件でした。高効率化省エネ設備の補助金は、PPA・リースで太陽光を設置した需要家、または省エネ最適化診断を受けた事業所に限られます。
  • 先着順・予算上限で閉まる:高効率化省エネ設備の補助金は、申請日ごとの先着順です。予算額を超えた日で受付が終わります。賃金アップの補助金も予算上限に到達して受付を終えました。

つまり、県の制度は「採択されるかどうかの審査」よりも「条件を満たしているか」「予算が残っているうちに出せるか」が勝負になりやすい、というのが公式ページから読み取れる傾向です。なお、県版の持続化補助金にあたる「やまなしイノベーション創出事業費補助金(経営計画等)」は、公式ページ上で「山梨県版持続化補助金」と説明されています。

いま申請できる山梨県の補助金(2026-11-02 時点)

医療機器関連産業成長牽引モデル企業創出事業費補助金

県内の医療機器関連企業が、展示会に出展する費用を補助する制度です。公式ページと募集要項(PDF)によると、応募期間は令和8年4月28日から「予算が無くなり次第終了」で、期限の日付はありません。ページの更新日は2026年4月28日で、いまの残額はページからは読み取れません。

  • 国内展示会出展:補助率は補助対象経費の1/2以内、上限は100万円。出展費・小間代、装飾費、展示用モデル機の作成費、広報資材費、輸送費などが対象です。補助は1年度につき1回、最大3回までです。
  • 米国展示会出展:上限は200万円(募集要項に記載)。
  • 対象:県内に本店・製造拠点・研究開発拠点を持ち、医療機器関連の事業を行う企業。国内展示会枠は、薬機法に基づく許可・登録、またはISO13485認証などのいずれかが必要です。

問い合わせ先は山梨県産業政策部 成長産業推進課 新分野進出担当(055-223-1565)です。予算がなくなり次第終了のため、申請前に電話で残額を確認してください。

山梨県高効率化省エネ設備導入支援事業費補助金

高効率の空調機器・照明機器・給湯機器を入れる費用を補助する制度です。公式ページ(更新日2026年7月31日)によると、申請期間は令和8年8月3日から11月27日までです。

  • 補助率・上限:補助対象経費の1/2、1事業所あたり上限1,000万円(2026-11-02 時点)。
  • 対象者:県内に事業所を持つ事業者のうち、(1) 山梨県の第三者所有モデル補助金を受けたPPA事業者とのオンサイトPPA/リースで太陽光を設置した需要家、または (2) 省エネルギーセンター等の省エネ最適化診断を受けた事業所。
  • 先着順:申請日ごとの先着順で、予算額を超えた日で受付終了。同じ日に超えた場合は、CO2排出削減効果の大きい順に審査されます。

ページに現在の受付状況の記載はありません。残りの日数は少ないので、診断の受診や見積もりの準備がまだなら、先に窓口へ状況を確認してください。問い合わせ先は山梨県森林環境部 地域エネルギー推進室(055-223-1503)です。

山梨県第三者所有モデルによる再エネ設備導入支援事業費補助金(設備提供事業者向け)

申請するのはPPA事業者・リース事業者で、需要家(あなた)は補助金が料金から差し引かれる形で恩恵を受けます。公式ページ(更新日2026年6月18日)では、申請期間は令和8年4月20日から11月27日、民間需要家向けの上限は1申請あたり3,000万円、先着順です。事業者側が補助金を使う契約かどうかは、見積もりの段階で確認してください。上の高効率化省エネ設備の補助金につながる入口でもあります。

介護事業所向け:テクノロジーを活用した業務効率化事業費補助金(参考)

対象は介護事業所で、一般の中小企業は対象外です。令和8年度は協議が9月4日で終わり、現在は内示を受けた事業所の交付申請(期限2026年11月20日)の段階です。新規には申請できません。

申請の順番:どれを先に動くか

公式ページから確認できた「前提条件の順番」は次のとおりです。

  1. 省エネ設備を入れたい場合:先に「省エネ最適化診断の受診」または「PPA・リースでの太陽光設置」が必要です。診断を受けてから、高効率化省エネ設備の補助金に申請します。11月27日が期限で、先着順です。
  2. 賃金アップ補助金(終了済み)の型:「スキルアップ研修」は単独申請ができず、「環境改善コース」と同時かそれより先に交付決定を受けている必要がありました。次年度も同じ型で出る可能性があります。
  3. 県版持続化補助金(終了済み)の型:商工会・商工会議所の助言を受けて経営計画を作ってから、販路開拓に取り組む流れでした。
  4. どの制度を先に取ると他が取れなくなるか:同じ経費を複数の補助金に重ねられるかどうかは、今回確認した公式ページには記載がありませんでした。重ねる予定がある場合は、各窓口に「同じ経費の併用は可能か」を事前に確認してください。

よくある不採択・対象外の理由

山梨県の公式ページに書かれている条件のうち、外れやすいものをまとめます。

  • 予算上限に達していた:賃金アップ補助金は8月25日受付分で受付終了しました。8月24・25日受付分は交付決定できない可能性があるとも書かれています。先着順の制度は「期限内に出せば大丈夫」ではありません。
  • 入口の条件を満たしていない:スリーアップ認証、省エネ診断の受診、医療機器関連の許可・認証などがなく、そもそも対象外になるケースです。
  • 県外の拠点だけ:本店・製造拠点・研究開発拠点のいずれかが県内にないと、医療機器関連の補助金は対象になりません。
  • 事前着手:PPA補助金のページには「申請期間より前の申請は受け付けない」と書かれています。補助金は交付決定前の発注・契約が対象外になるものが多いので、各制度の要綱で必ず確認してください。

過去の制度(募集終了分):次年度の見通し

以下は2026-11-02 時点で受付が終わっている、または新規受付がない制度です。次年度は、同じ時期・同じ枠で開く可能性があるので、準備の手がかりにしてください。時期は令和8年度の実績で、令和9年度に同じ時期に開く保証はありません。

  • やまなしイノベーション創出事業費補助金(経営計画等):令和8年5月18日〜6月26日。小規模事業者向けで、事業1(販路開拓、県版持続化補助金)は上限50万円・補助率1/2、事業2(経営革新計画)は上限100万円・補助率2/3。事務局は山梨県商工会連合会(055-235-2115)、担当課はスタートアップ・経営支援課(055-223-1541)。
  • 中小企業等生産性向上設備整備等支援補助金:令和8年5月11日〜7月31日(当初7月15日から延長)。詳細は特設サイトで公表されていました。所管は産業政策課(055-225-3953)。
  • 山梨県地場産業チャレンジ支援事業費補助金:第2回が令和8年7月1日〜7月28日。地場産業グループが対象で、上限200万円、補助率1/2以内。担当は産業振興課(055-223-1537)。
  • 省エネ・再エネ設備導入加速化事業費補助金:第7次が5月11日〜7月31日、中小企業者向けの追加募集が9月1日〜30日。事業者向けの省エネ設備は1事業所上限300万円、再エネ設備は上限600万円(ページに記載の第1次の数字で、後の回は異なる可能性があります)。年度内に後の回の予定はページに載っていません。
  • 山梨県賃金アップ環境改善事業費補助金:令和8年5月11日から受付、8月25日受付分で予算上限により終了。環境改善コースは補助率4/5、スキルアップ研修は補助率10/10・上限30万円。
  • 令和8年度やまなし地域課題解決型起業支援金:ページ(更新日2026年5月7日)には募集期間・金額の記載がなく、詳細は外部の募集案内にありました。

問い合わせ先

制度問い合わせ先
医療機器関連の展示会出展山梨県産業政策部 成長産業推進課 新分野進出担当(055-223-1565)
高効率化省エネ設備・第三者所有モデル山梨県森林環境部 地域エネルギー推進室(055-223-1503)
県版持続化補助金・起業支援金山梨県産業政策部 スタートアップ・経営支援課(055-223-1541/起業支援金は055-223-1544)
生産性向上設備整備山梨県産業政策部 産業政策課(055-225-3953)
賃金アップ山梨県 働く人・働き方支援課 働き方改革推進担当(055-223-1561)

FAQ

山梨県の補助金は、国の補助金と併用できますか?

今回確認した県の公式ページには、国の補助金との併用可否の記載はありませんでした。同じ経費を重ねられるかは制度ごとに違うので、申請前に各窓口へ確認してください。

個人事業主でも申請できますか?

制度によります。県版持続化補助金は小規模事業者が対象、高効率化省エネ設備は「県内に事業所を有する事業者」が対象です。医療機器関連の補助金は薬機法上の許可などが必要です。要綱の対象者欄を確認してください。

先着順の補助金は、期限の最終日に出せば間に合いますか?

間に合わない場合があります。高効率化省エネ設備の補助金は、予算額を超えた日で受付が終了します。期限が11月27日でも、それより前に閉まる可能性があります。

募集が終わった補助金は、来年も同じ時期にありますか?

公式ページからは、令和9年度の予定は確認できません。令和8年度の時期(県版持続化補助金は5〜6月、生産性向上設備は5〜7月)は、準備の目安として使ってください。

参考文献