「Go-Tech採択されました!」って連絡が来て、うちで実際に取った時の話なんですけど、採択通知のあと一番ほっとしてしまいがちなんですよね。でも公募要領を3回読んでみたら気づいたことがあって、Go-Tech事業には採択後も「中間評価」という関門が待っています。

Go-Tech事業(中堅・中小企業等への波及効果が高い研究開発)は、通常2〜3年間の研究開発プロジェクトとして資金提供されます。ただし、補助事業期間の中間時点(概ね1年次末)に、担当省庁(経済産業省・中小企業庁)が実施する「中間評価」があります。ここで研究の進捗・経費執行・連携機関との協働が不十分と判断されると、2年次以降の交付が停止される可能性があります。

採択で終わりではない—この認識を持てているか否かで、補助事業の結果が大きく変わります。今回は、中間評価でつまずく3つの典型パターンを解説します。

パターン1:研究達成指標(マイルストーン)の定量根拠が薄い

Go-Tech事業の申請書には「研究開発目標」と「達成指標」を記載しますが、テンプレで時短すると「試作品の完成」「特許出願1件」「製品の試験合格」といった定性的な指標だけを並べがちです。これが中間評価で問題になります。

中間評価では、評価者(外部有識者)が「1年次の達成度」を定量的に審査します。評価者は申請書の目標と実績を比較するため、「試作品完成」という定性指標では「どの程度完成したか」「目標の何%達成か」が判断できません。

公募要領を3回読んでみたら、Go-Tech事業の評価基準の中に「数値化可能な技術指標の設定」が推奨されていることに気づきます。例えば「試作品の強度特性:目標値○MPa以上、1年次到達:△MPa(目標の○%)」のように、中間時点の具体的な数値目標を事前に設定しておく必要があります。

申請時に定量指標を設けなかった場合、事業開始後でも「研究計画書の補足資料」として中間評価前に提出できることが多いですが、採択後に慌てて指標を作ると評価者から「後付け感」を指摘されることもある。採択通知が来たら真っ先に、各年次の定量マイルストーンを精緻化することが重要です。

パターン2:公設試連携が「試験実施ゼロ」になっている

Go-Tech事業では「公設試験研究機関(公設試)・大学との連携」が採択要件の一つです。しかし採択後に、うちで実際に取った時の話なんですけど、連携機関との日程調整が後回しになって「1年次は連携機関への依頼が1件もなかった」という状態になることがあります。

中間評価では、連携機関との具体的な「試験・分析の実施件数・内容・結果」が問われます。連携機関が採択申請書に名前を連ねているだけで実質的な役割を果たしていない場合、評価者から「連携の形骸化」と判断されます。これは中間評価の大きなマイナス要因です。

テンプレで時短すると、連携機関との役割分担を書面で明確化しないまま事業を開始してしまいます。そして「何かあれば頼む」という曖昧な関係のまま1年が過ぎる。公募要領を3回読んでみたら、連携機関には「実質的な技術指導・試験受託・共同開発」が求められており、名義貸し的な関与では評価に耐えないことがわかります。

採択後1か月以内に、連携機関と「年間実施計画書(試験スケジュール・担当者・期待成果)」を取り交わすことが最善の対策です。中間評価前にこの実施記録を整備しておくことが必要です。

パターン3:1年目の経費消化率が設備費に極端に偏っている

Go-Tech事業では、機械装置・設備費・試験費・外注費・人件費など複数の費目で経費が発生します。ところが、1年目に大型設備を購入したあと、試験や外注が遅れて「設備費100%消化・試験費10%消化・人件費30%消化」という偏った経費消化率になることがあります。

中間評価では、経費の執行状況も評価対象です。設備費だけが先行し、研究の実施(試験・分析・試作)に直結する経費が未消化の状態は「研究が進んでいない」と評価される可能性があります。設備を買っただけで研究成果が出ていない状態に見えるわけです。

うちで実際に取った時の話なんですけど、1年目に設備を揃えて2年目から本格的に試験に入る計画にしていたら、中間評価時点で「1年目は設備導入だけで終わった」という指摘を受けたことがありました。評価者の視点では「この設備で何を試験しましたか?」という問いに答えられないと、研究の実効性に疑問符がつきます。

テンプレで時短すると、事業計画書に「設備導入→試験→成果」という大雑把なフローを書くだけになってしまいます。公募要領を3回読んでみたら、各年次の「費目別執行計画」と「研究成果の対応関係」を明示することが重要だとわかります。設備導入と並行して小規模な試験を開始し、中間評価時点で「設備を使った試験実績」を示せるようにスケジュールを組むのが現実的な対策です。

中間評価で高評価を受けるための3つの準備

  • 採択直後に「中間評価対応シート」を作る:評価項目(技術達成度・連携機関の関与・経費執行状況)に対して、1年次終了時点の目標数値と証拠書類の種類を事前に設計する。
  • 連携機関との月次定例ミーティングを記録する:試験依頼書・試験結果報告書・打合せ議事録を月次で蓄積する。中間評価では「実施記録」が証拠になる。
  • 四半期ごとに費目別執行率をチェックする:試験費・外注費が計画より遅れている場合、連携機関への試験依頼を前倒しするか、計画変更申請を早めに出す。経費消化の偏りを放置しない。

よくある質問(FAQ)

Q1. Go-Tech事業の中間評価はいつ実施されますか?

一般的に1年次の補助事業終了後(3月〜5月頃)に実施されます。評価者(外部有識者)がヒアリングと書類審査を行い、2年次以降の継続可否を判断します。正確なスケジュールは、採択後に送付される「補助事業実施手引き」で確認してください。

Q2. 中間評価で「継続不可」と判定された場合、交付済みの補助金はどうなりますか?

1年次分として適切に執行・証拠書類が整っている経費については、補助対象として認められる可能性があります。ただし、2年次以降の交付は停止されます。また、事業の目的が達成できていないと判断される場合、一部返還が求められることもあります。

Q3. 中間評価の結果が悪くても、異議申立てはできますか?

制度上、評価結果への不服申立て制度は存在しますが、実務的には評価者の判断が覆るケースはまれです。中間評価前の「事前ヒアリング」(担当部署との相談)を活用して、懸念点を早めに解消することが重要です。公募要領を3回読んでみたら、事前相談の窓口が明示されていることに気づきます。

Q4. 連携機関の役割が当初計画から変わった場合、どう対処すればよいですか?

連携機関の担当者交代・機関変更・試験内容の変更は、事前に事務局へ「事業変更届」または「計画変更申請」を提出する必要があります。無断で連携体制を変えると、中間評価で「申請書との乖離」として指摘されます。うちで実際に取った時の話なんですけど、担当教授が異動した際に連絡を後回しにしてしまい、中間評価前に慌てて事務局に相談した経験があります。

Q5. 中間評価の評価項目を事前に確認する方法はありますか?

採択後に事務局から送付される「補助事業実施手引き」または「中間評価実施要領」に評価基準が明記されています。公募要領を3回読んでみたら、採択後に別途案内される評価基準の存在が記載されていることに気づきます。事前に入手して、各評価項目に対するエビデンス整備を計画的に進めることが最善策です。

参考資料

  • 経済産業省「Go-Tech事業(中堅・中小企業等への波及効果が高い研究開発)公募要領・実施手引き」
  • 中小企業庁「戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン)採択後の実施管理ガイドライン」
  • 経済産業省「中小企業技術革新制度(SBIR)フォローアップ評価の実施方針」(中間評価・最終評価の評価基準)